2021年度 空気調和・衛生工学会近畿支部学術研究発表会奨励賞講評

論文番号

発表者・講評

A-22

大学講義室内における置換換気性能に関する研究 (Part3) Effect of Contaminant Source Position on Transient Spread of Contaminant Based on CFD Analysis Essa Aya(大阪大学)山中 俊夫(大阪大学) 小林 知広(大阪大学) 崔 ナレ(大阪大学)

大人数が集まる講義室等の施設での感染対策手法として置換換気の研究であり、有用な内容を提供している。発表ではアニメーションを活用し、プレゼン資料の配色などよく工夫しており、英語での発表であったがわかりやすかった。

A-30

冷房設定温度が吸放湿材貼付による省エネルギー効果に及ぼす影響  〇廣岡 志穂(大阪市立大学)岸本 嘉彦(大阪市立大学)

居住者スケジュールやエアコンCOPの負荷率依存性などを組み込んだ高精度のシミュレーションで吸放湿材の効果を評価しており、有用な結果を得ている。プレゼンテーションも秀逸であった。寒冷地,温暖地ともに,吸放湿材の併用によって処理全熱量が増加する場合でも,消費電力量が減少した結果が示されていたが、エアコンのCOPの特性を用いて、明確にそのメカニズムが説明をされていた。

A-36

室内のCO2濃度が人の生産性と生理心理量に及ぼす影響に関する研究 タイピング・計算による作業性・疲労度の検証 〇坂井 遥祐(立命館大学)近本 智行(立命館大学) 具島 豊治(パナソニック) 湯淺 明子(パナソニック) 信長 賢輝(パナソニック)

CO2濃度の人への影響を対象としており、コロナ禍の換気問題とも関係があるため、社会的にも関心の深い今日的な課題である。実験が難しい課題であるが、果敢に挑んでおり、評価できる。結果は未解決な部分もあり、明快な結果とはならなかったが、今後に期待すべきことが多い印象であった。また、特に方法の説明においてスライドの構成が優れており、わかりやすかった。

A-17

診察室における感染予防対策としての局所換気システムの性能評価に関する研究 (その2)対面者からの飛沫核暴露による在室者の感染リスクに関する検討 〇吉原 隼(大阪大学)山中 俊夫(大阪大学) 小林 知広(大阪大学) 崔 ナレ(大阪大学) 小林 典彰(大阪大学) 張 靭(大阪大学)

診察室における飛沫核挙動を詳細にシミュレーションするとともに、感染リスク評価まで検討しており、重要かつ有用な研究であるとともに、プレゼンテーションもわかりやすかった。高く評価する。

B-1

BIMと連携した配管性能検査手法の開発と報告 〇五十嵐 賢(竹中工務店)

働き方改革による労働時間短縮と人員不足という空調業界の課題に対して、BIMと自動測定システムを連携させた配管圧力試験システムを開発している。効果を評価し、大きな効率改善が実現されている。非常に高い有用性を示したものであり、高く評価できる。

 


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